客観的に自分の音を聴くこと

ショパンの腕は静かだが、手首は自在に動いていた。

腕を大きく外に回したり、頭を必要以上に動かしたり、背筋を思い切り反らせたり、という演奏の姿を見かけることがよくあります。

必要以上に動きながらの演奏の問題点は、演奏者自身が音を全く聴けていないということです。しかも、この聴けていないという事実は本人以外でないと分からないのが難点でもあります。奏者は極めて上手に弾いていると思い込んでいることが多いですが、自己満足な演奏になっていることがほとんどで、聴衆は置いてきぼりなのです。

実際に試してみてください。一音をペダルで伸ばしながら頭をゆっくりと前から後ろに動かしてみましょう。

どうでしょうか。音の聴こえ方が変化して聴こえませんか?しかし、ピアノは打楽器ですので、一度打鍵してしまった後にどんな動作を加えようと音色は変化しようがないのです。音が変化したように聴こえるのは、自分の頭・耳が移動したためです。

つまり、音が変化しているように聴こえるのは、演奏者の気のせいなのです。

このように客観性を失った演奏は、演奏者が思い描いている音楽と聴衆に届けられる音楽にギャップを生み出す危険性があります。

客観性をもったまま強弱や響きをコントロールするには、いかに身体の使い方を正しく理解できるかということが重要になってきます。

ロシアピアニズム・ロシアンピアニズムではこの客観性を小さい子供から丁寧に教育します。

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